王子ホールディングス株式会社は、セルロースナノファイバー(以下、CNF)の画期的な製法として、リン酸エステル化による化学処理法を用いた製造プロセスを開発しました。
CNFは、木質繊維(パルプ)を微細化することによって製造されますが、微細化エネルギーが大きいことが実用化への大きなハードルの一つとなっていました。
当社では、微細化エネルギーを低減する有効な手法である各種の化学処理法について検討を進め、最も実用化に有望と考えられるリン酸エステル化法を確立したため、本技術を活用した製造プロセスの実証生産設備を導入いたします。
実証設備の導入により、製造エネルギー低減効果の検証を行うとともに、実用化段階のユーザーに対するサンプル提供規模を拡大し、事業化に向けた取り組みを加速します。

 

■リン酸エステル化法の特長
当社が独自に開発したリン酸エステル化法の優れた特長を以下に示します。

1.高品質(高透明度、高粘度)なCNFを製造可能

2.化粧品等でも使用されている安全な薬品(リン酸等)のみを用いた製造プロセス

3.CNF間の強い静電反発が期待でき、製造エネルギー削減の可能性がある

 

■実証生産設備計画概要
立 地:王子製紙株式会社 富岡工場(徳島県阿南市)

能 力:40トン/年

稼働時期:2016年後半

 

■本件に関するおい問合わせ先

王子ホールディングス株式会社

イノベーション推進本部 紙パルプ革新センター

TEL :03-3533-7006

Email :OJI_CNF@oji-gr.com